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Mitsubishi Estate Group 2030 Goals for SDGs 三菱地所グループのSustainable Development Goals 2030

国産材活用による持続可能な木材の利用推進

★国産材のさらなる利用拡大へ向けて「CLT」等の活用を推進

重要テーマ1:Environment

国産材活用による持続可能な木材の利用推進

国産材の利用拡大へ向けて「CLT」等の活用を推進

日本の国土は約3分の2が森林です。その内40%は人工林が占め、利用適齢期を迎えた樹齢50年以上の人工林が50%を超えています。これらの木材の伐採・活用を拡大することは、適正な森林保全、担い手不足も課題となる中、林業振興に役立つほか、都市部での炭素固定によるCO2削減に貢献できるなど、国内の森林資源の循環を促すことにもつながります。そのため、三菱地所グループは、「持続可能な木材利用の推進」を目標に掲げ、国産材・認証材の活用を進めています。

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「木」の価値を引き出す様々な取り組みを展開

三菱地所グループでは、サステナブルな視点から事業活動における木造木質化を推進しています。「ウッドデザイン賞2022」(主催:一般社団法人日本ウッドデザイン協会)では、三菱地所(株)を含む6社、計7件が受賞。MEC Industry(株)による日本初のCLT(直交集成板)※を採用した純木造プレファブリック住宅「MOKUWELL HOUSE」は最優秀賞(農林水産大臣賞)を受賞しました。
また、2022年10月、三菱地所ホーム(株)は木造・木質化推進プラットフォーム「KIDZUKI」等に関し、玉川学園と「『木』を媒介とした取り組みに関する協定」を締結。今後、環境教育の視点から協力を深め、木の価値の創造や環境・社会課題の解決に寄与していきます。グループ各社がシナジーを発揮しながら、木の魅力を活かした取り組みを進め、未来の都市の木造・木質化を目指します。

  • 木の板を繊維方向が直角に交わるように積層接着した木材パネルのこと。従来の木材パネルよりも強度が安定し断熱性にも優れていることから、低層の戸建だけでなくマンションやオフィスビルなどの大型建築への用途拡大が期待できる建材として注目されている。
MOKUWELL HOUSE 外観

MOKUWELL HOUSE 外観

MEC Indusrty自社工場で製造したCLT

MEC Indusrty自社工場で製造したCLT

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適正な森林循環の達成を目指すMEC Industry

鹿児島湧水工場

鹿児島湧水工場

MEC Industry(株)は、2020年1月、「木(もく)」を活用する社会の実現を目的として、三菱地所、(株)竹中工務店、大豊建設(株)、松尾建設(株)、南国殖産(株)、ケンテック(株)、山佐木材(株)の7社の出資を受け設立。7社の強みを組み合わせ、自社工場を持つことで、従来分断されていた製造から販売までのビジネスフローを統合し、低コストで高品質な製品の提供を可能にしました。

鹿児島県姶良郡湧水町に国産木材を活用するための自社生産拠点となる工場において、原木の調達から、製材、製造、加工、販売までを一気通貫で担っています。

自社工場では原木調達からCLTや2×4パネルなどの製造と、それら木材を活用した木質建材やプレファブリケーション化した戸建住宅の製造まで行います。これらの製品を通じて国産木材の利用を拡大することは、森で吸着した炭素をまちに固定化することにつながり、脱炭素社会の実現に加え、伐採適齢期を迎える国内人工林の循環を進めることで、グリーンインフラとしての働きや、生物多様性・自然資本の維持・向上へ貢献することも期待されます。さらに、建築資材、特に主要構造材として木材を利用し、鉄・コンクリートの使用を抑えることで、施工時の温室効果ガス発生量を削減できるほか、将来解体する際の資材のリサイクルにもつながります。自社工場では、製造過程で発生する木くずをボイラーの熱源として利用するなど、廃棄物量の低減にも取り組んでいます。

また、2023年2月、MEC Industryと湧水町は「災害発生時における支援協力に関する協定」を締結。湧水町において地震や風水害等の災害発生時や、発生するおそれがある場合には、避難場所の提供や応急仮設住宅の建築供給等を通じて、湧水町の皆さんの安全確保を図ります。

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株式会社ディ・エフ・エフ

★構造材に北海道産木材を活用した国内初の⾼層ハイブリッド⽊造ホテル

構造材に北海道産⽊材を活用した
国内初の⾼層ハイブリッド⽊造ホテル

北海道産木材を内装に使ったラウンジ

北海道産木材を内装に使ったラウンジ

三菱地所(株)は、(株)ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツを運営会社とし、札幌市中央区で、北海道産木材を積極的に活用した国内初の高層ハイブリッド木造ホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」を2021年10月1日に開業しました。本物件は、低中層部が天井を木質化した鉄筋コンクリート造、中層部の1層が鉄筋コンクリート・木造のハイブリッド造、高層部が純木造となるハイブリッド木造建築です。三菱地所グループがこれまで推進してきた木造・木質建築物の成果を集約した今までに無い新しい形のホテルとなっています。

構造材に使用する約1,050m²の木材のうち、約80%は北海道産であり、床材のCLTをはじめ建物のさまざまな箇所で、道内人工林で最も資源量が多いトドマツを採用することで、地元産業の振興や森林資源循環に貢献しています。また、ホテル客室やロビーのインテリアにもふんだんに木材を活用するだけでなく、提供される飲食物なども北海道産に拘ったサービスを提供するなど、地産地消を積極的に行い、「北海道を体感する」というコンセプトのホテルとなっています。本プロジェクトは、国土交通省の「令和元年度 第2回募集 サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されています。

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みやこ下地島空港ターミナル

屋根構造材にCLTを使用したチェックインロビー

自然豊かな沖縄・宮古島で2019年3月に開業したみやこ下地島空港ターミナル。空港ターミナルとして全国で初めて、屋根の構造材にCLTを採用。さらに、材料には沖縄県が定める地域材を使用し、地域の林業再生にも貢献しています。本施設では、このほかにも空港ターミナルとして全国初となる「ネット・ゼロ・エネルギービル(ZEB)」の取り組みを実施しています。

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株式会社ディ・エフ・エフ